山本 玲伊子|社員インタビュー|株式会社三越伊勢丹 新卒採用情報

社員インタビュー INTERVIEW

山本 玲伊子  REIKO YAMAMOTO

世界中を駆け回る富裕層のお客さまとのつながりの中で、
私自身も、磨かれる。

山本 玲伊子REIKO YAMAMOTO
取材時所属部署
伊勢丹新宿本店 ストアアテンド部
※組織、役割に関する記載は、2020年3月現在の情報です。

分単位で行動するお客さまに合わせ、スピーディに対応する。

「いま成田に着いたところ。30分時間が空いたから、いまからなら寄れるんだけど、今日山本さん、いる?」会社の携帯にLINEでお客さまのメッセージが入ると、私はすかさず返信します。「はい、おります。では伊勢丹メンズ館1Fの、いつものところでお待ち合わせですね。お時間は何時頃がよろしいですか?」お客さまとのファーストコンタクトは、いまでは殆どLINEになりました。なにしろ、私がご案内するお客さまはみな、とても忙しい方々ばかり。その多くが世界中を分単位で飛び回る富裕層の方々です。

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富裕層のお客さまに価値を提供する、
『ストアアテンダント』という仕事。

『ストアアテンダント』は、お買い物をするお客さまについて回る仕事のように思われるのですが、実は少しニュアンスが違います。正確には、一人ひとりのお客さまの衣食住をコーディネートして差し上げるのが主な業務。『パーソナルスタイリスト』、もしくは海外でいうところの『パーソナルショッパー』という名前のほうがしっくりくるかもしれません。たとえばジャケットをご所望であれば、着ていく場所やお客さまのワードローブを念頭に置きながら伊勢丹全館からアイテムを探し出し、シャツやネクタイ、靴などの小物も合わせてブランドミックスでご提案さしあげます。

お客さまが周りに褒められるようなコーディネートを提案。

たとえば、実業家のお客さまが重要なプレゼンテーションの場で着るスーツ。芸能人のお客さまが気の置けないパーティで着るセットアップ。お客さまの情報は、サイズやお好みの色・テイスト、購入履歴まですべてが私の頭の中に入っていますから、様々なオケージョンをイメージし、お客さまがその場で「素敵ですね」と周りに褒められるようなコーディネートをイメージしながらご案内をするよう心がけています。また私たちは、衣食住のカテゴリーを問わず、あらゆるアイテムを扱うことができます。「得意様用にお菓子の手土産を用意したいんだけど、1時間後に取りに行くから・・・予算の中で写真送ってもらえる?」たとえばLINEのメッセージで、このようなオーダーも承ります。

何気ない会話がヒントになり、提案のアイデアが膨らんでいく。

常日頃、ご来店されたお客さまとの会話は、失礼にならない程度に、あえてフランクにしています。「今日はなにをご所望ですか?」と唐突に伺うのではなく、「最近お忙しいですか?」など、久しぶりに会ってお茶をするような自然な会話を重ねていきます。なにより大切なのは、お客さまに興味を持つこと。「最近引っ越してね」「最近こどもが生まれてね」そんな小さな一言からお客さまのライフスタイルをイメージし、ご提案に活かします。「今日は山本さんが出勤しているなら、いこうかな。いる?」そんなLINEから始まって、30分ほどたわいもないお話をさせていただくうちに、お客さまご自身が買いたいものを思い出す・・・そんな流れでお買い物が始まる場合もよくあります。

人を輝かせることにやりがいを感じ、三越伊勢丹に入社。

大学時代はアメリカンフットボール部のマネージャーをしていました。裏方はつまらないと思った時もありましたが、4年間やり通してみて、実は人を輝かせることにやりがいを見いだす人間ではないかと感じるようになったのです。お洋服が大好きだったこともあって、三越伊勢丹に入社。その後は一貫して伊勢丹メンズ館でスタイリスト(販売員)からスタートし、アシスタントバイヤーやアシスタントマネージャー、フロアマネージャーを経験しました。

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接客が得意だと思っていなかった私が、ストアアテンダントに。

当時の紳士アテンダントの異動が下りたとき、正直いってとても驚きました。自分が接客が得意だと思ったことは、あまりなかったからです。いま思えば、任命した上長が私という人間をよく見てくれていたのでしょう。お客さまの「ありがとう」の言葉が嬉しくて、懸命に励んでいくうちに、お客さまからお客さまへと口コミで次々に自分の顧客が増えていきました。いまでは私のことを家族同然に接してくださる方もいらっしゃいます。こうしたお客さまとの出会いは、決してお金では買えない経験です。お客さまを輝かせる仕事が、逆に私を輝かせている。この仕事にめぐりあって本当によかったと思いました。

「縁」や「情」を大切にしてくださるお客さまに支えられて。

ECサイトでの購入が当たり前の時代。もちろん富裕層の方もそれは同じで、ECサイトを利用しないという方はいません。しかし意外なほど、私たちが接するお客さま方は「縁」や「情」をとても大切にしておられると感じます。たとえ1,000円のお土産もののオーダーでも、お客さまのお人柄やオケージョン、相手先様をイメージし、考え抜いた商品をお勧めする。そうした私たちの地道な努力をお客さまはよく見てくださっているから、大きな金額のお買い物も「山本さんが勧めるなら、僕は信頼して買うよ」「いつもよくしてくれているから、山本さんを通じて伊勢丹で買うよ」と言ってくださるのです。お客さまが人として有難みを感じるポイントは、どんなに時代が変わっても大きく変わるものではないのだなあと感じます。

どんな小さな依頼にも、自分の想いを宿らせる。

私はいま、ストアアテンダントとして9名のチームメンバーと共にチームでお客さまに対応していますが、その一方で部門のマネージャーとして若手社員の育成にも携わっています。ストアアテンダントに配属されたばかりの社員は、全館の商品知識をつけなければと焦るのが常なのですが、私は「知識だけが大切ではなく、お客さまの目線で気持ち良くお買い物していただけるように立ち振る舞うこと。どんなに小さなご依頼事にも、すべてに自分の想いを宿らせるようにしましょう」と指導しています。

お客さまも、自分も豊かになれる、素晴らしい仕事。

なぜ自分はこのお客さまにこの商品をお勧めするのか、二言メモでいいのでお客さまにお伝えする。それを受け取ったお客さまに「〇〇さんが自分のことを考えて選んでくれた」と感じていただくこと。それは、モノとともにお客さまの思い出となり、お客さまの毎日を豊かにするであろうと思うからです。販売の仕事は大変なことも多いですが、お客さまも、自分も豊かになれる素晴らしい仕事です。その魅力を、多くの人に感じてもらえれば嬉しいと思います。