三越のあゆみ

「店前現銀無掛値」(たなさきげんきんかけねなし)
これは三越が1683年に掲げたスローガンです。現在では当り前になっている正札販売を世界で初めて実現し、当時富裕層だけのものだった呉服を、ひろく一般市民のものにしました。 創業以来、いつの時代も三越は商品・サービスなどすべての面で「革新」を繰り返しながら、人々が豊かな生活を送るためのお手伝いをしてきました。21世紀を迎え、これからも三越はチャレンジを続けていきます。

屋号

1673(延宝元)年に三井高利が創業した越後屋。屋号は高利の祖父の時代まで「越後守」を名乗る武士であったことから「越後屋」とし、人々からは「越後さんの店」と呼ばれていました。その後三井家の姓を取った「三井呉服店」となり、1904年、「三」と「越」を取って「三越呉服店」となり、現在の「三越」に至ります。

ロゴマーク

三越

1904(明治37)年、「株式会社三越呉服店」設立時に店章を店章に改め、現在に至ります。店章の字体は、筆の当たり所と跳ね先が縁起のよい七五三になるようにかすらせて描かれています。1985(昭和60)年までは種々ありましたが、1986(昭和61)年のマーク、ロゴタイプ、カラーなどCIの統一によって現在のデザインとなりました。

華ひらく

三越

1950(昭和25)年から今日に至るまで使用されている、紅白の包装紙「華ひらく」。当初はクリスマス用包装紙として猪熊弦一郎画伯にデザインをお願いし、好評を博したため、翌年の中元から常時使用するようになりました。この包装紙に使われている英字のMitsukoshiのロゴは、当時宣伝部に在籍していた漫画家のやなせたかし氏によるものです。

歴史

  • 8月

    三井高利が江戸本町一丁目に呉服店「越後屋」を開業。
    店頭現銀売りを始めた。
    駿河町越後屋図  奥村政信・画

    駿河町越後屋図 奥村政信・画

    三井高利画像

    三井高利画像

  • このころ店章を店章に定める

  • 5月

    本町から駿河町(現在地)に移転し、両替店(現在の三井住友銀行)
    を併置。「店前現銀掛け値なし」、「小裂いかほどにても売ります」の
    スローガンを掲げるが、これは世界初の正札販売だった

  • 大阪高麗橋一丁目に呉服店と両替店を開設

  • 1月

    三井家、「大元方」設立

  • 3月

    三井大元方から分離、三越家名義で経営。
    店章を店章と改める。

  • 9月

    越後屋を「合名会社三井呉服店」に改組。

  • 8月

    高橋義雄が理事に就任、座売りの一部を商品陳列販売に、大福帳を
    西洋式帳簿に改めるなど、経営改革に着手

  • 5月

    屋号を「三井呉服店」、店章の店章を店章に戻す

  • 三井呉服店
    10月、日本橋本店は座売りを全廃、全館を陳列場として15日に開場した。当日の模様を、17日付『時事新報』は、次のように報じている。───昨日より総陳列場を開場したるに、当日は未明より店前に詰掛けたるもの夥しく、午前7時戸の開くるとともに人浪打って流れ込み、午前10時には其数無慮8500人を算し階上階下760畳の広間も立錐の余地なく、一時表戸を締切りて来客を謝絶し、(中略)開店以来の盛況なりしと──。

  • 12月

    「株式会社三越呉服店」設立。店章を店章に改める。初代専務に日比翁助が就任、「デパートメントストア宣言」を発し、日本初の百貨店となる。大阪店を閉店
    日比翁助

    日比翁助

    三井・三越の連名であいさつ状

    三井・三越の連名であいさつ状

  • 4月

    本店内に食堂開設

  • 5月

    大阪店が高麗橋に再び開店(2005.5 閉店)

  • 10月

    mitsu
    本店ルネッサンス式5階建新館落成。ライオン像や日本初のエスカレーターを設置

  • 9月

    関東大震災により本店罹災。東京市内8ヵ所にマーケットを開設。(10月 小石川、青山、新宿・11月 本郷、銀座、牛込・12月 浅草、上野)

  • 4月

    本店改修・増築工事落成。三越ホール(現三越劇場)開設

  • 7月

    二幸商会(現 エムアイフードスタイル)設立

  • 6月

    「株式会社三越呉服店」の商号を「株式会社三越」と改める

  • 9月

    新宿分店が支店に昇格

  • 4月

    銀座店開店

  • 12月

    新宿店が現在地(現MI新宿ビル本館)に移転(2012.3 閉店)

  • 3月

    高松店開店

  • 4月

    地下鉄「三越前」駅が開業し、本店地下売場と連絡

  • 5月

    札幌店開店

  • 4月

    仙台店開店

  • 10月

    本店の増改築工事が完了、中央ホールが完成し、パイプオルガンを設置

  • 1月

    三越製作所(現三越伊勢丹プロパティ・デザイン)設立

  • 10月

    戦後初出店、松山店開店

  • 4月

    財団法人三越診療所(現三越厚生事業団)設立

  • 1月

    三越縫製工場(現レオテックス)設立

  • 2月

    三美商会(現エムアイカード)設立

  • 7月

    猪熊弦一郎画伯デザインによる「華ひらく」の包装紙を全店で使用開始

  • 6月

    本店の第1期増改築工事が完成、全国一の店舗になる

  • 8月

    本店の庶務部の営繕作業所を独立させ、協力舎(現アイム環境ビル管理)を設立

  • 10月

    池袋店開店(2009.5 閉店)

  • 11月

    本店、第2期増改築工事完成

  • 4月

    天女像
    天女像(まごころ)を本店中央ホールに設置

  • 7月

    枚方店開店(2005.5 閉店)

  • 6月

    戦後海外第1号店、パリ三越開店(2010.9 閉店)

  • 2月

    三越不動産(現三越伊勢丹不動産)設立(2021.1 株式譲渡)

  • 4月

    広島店開店・三越友の会(現エムアイ友の会)設立

  • 11月

    横浜店開店(2005.5 閉店)

  • 6月

    ローマ三越開店(2021.7 閉店)

  • 3月

    ロンドン三越開店(2013.9 閉店)

  • 3月

    小林百貨店が新潟三越百貨店(現新潟三越伊勢丹、新潟三越(2020.3閉店))に社名変更。スタジオアルタ設立

  • 4月

    情報ビル「スタジオアルタ」(現新宿アルタ店)開店

  • 10月

    オリエンタル中村百貨店が名古屋三越百貨店(現名古屋三越栄店)に社名変更

  • 11月

    倉敷店開店(2005.5 閉店)

  • 10月

    サンシャインシティ三越(現サンシャインシティアルタ店)開店

  • 10月

    ディズニーワールド三越(現オーランド三越)開店

  • 10月

    ニューナラヤが千葉三越百貨店(現千葉店、2017.3 閉店)に、丸屋が鹿児島三越(2009.5 閉店)に社名変更

  • 8月

    人材派遣・教育事業を行う㈱プロネットを設立(現三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ)

  • 9月

    松山店増床オープン

  • 10月

    新光三越第1号店が台北に開店

  • 6月

    パリに「三越エトワール」がオープン(2011.3 閉館)

  • 10月

    仙台店増床オープン

  • 10月

    恵比寿店が恵比寿ガーデンプレイスの核商業施設として開店(2021.2 閉店)

  • 3月

    「三越カード」誕生、三越物流(現三越伊勢丹ビジネス・サポート)設立

  • 6月

    三越ホームページ立ち上げ

  • 3月

    三越総合ビル管理(現アイム環境ビル管理)設立、三越情報サービス
    (現三越伊勢丹システム・ソリューションズ)設立

  • 10月

    福岡三越開店

  • 10月

    高松店増床オープン

  • 11月

    多摩センター店開店(2017.3 閉店)

  • 9月

    新潟アルタ店開店(2019.3 閉店)

  • 10月

    札幌アルタ開店(2010.8 閉店)

  • 9月

    三越・千葉三越・名古屋三越・福岡三越・鹿児島三越の百貨店5社に
    よる新設合併で、「新・三越」が誕生

  • 10月

    新館完成により「新・日本橋三越本店」オープン

  • 3月

    名古屋専門館「ラシック店」開店。新宿店が「新宿アルコット店」として業態転換(2012.3 閉店)

  • 3月

    「キッザニア東京」にデパートパビリオンを出展

  • 9月

    三越美術部、1907(明治40)年業界として初めて創設されてから100年を迎える

  • 3月

    仙台店定禅寺通り館がオープン