SUSTAINABILITY
三越伊勢丹グループの多様な人財が持つ“ひとの力(人的資本)の最大化”するために「人と組織の基本的な考え方」を示し、「個人としてめざす姿」「組織としてめざす姿」「人財基盤として目指す姿」を示していきます。土台となる「対話文化」を通じて、会社、上司、そして主役である従業員が三位一体となった人的資本価値向上への取り組みを進めていきます。
「個人として目指す姿」、「組織として目指す姿」に対し、従業員、上司、会社における期待と責任を明確にします。従業員には自律性や他者への尊重、他者との共創を「期待」し、会社や上司は一人ひとりのキャリアフェーズやライフバランスに応じた成長機会や環境をつくることを「責任」とし、持続的な組織力の向上につなげます。
あわせて、「人財基盤の目指す姿」としては、従業員一人一人の心身の健康を維持するために、会社・上司は「安心して働ける職場環境」を実現していきます。
従業員と会社が「互いに成長し、互いに高め合う関係」を目指すという考え方のもと、年に1度「従業員エンゲージメント調査」を実施し、結果を活用することにより、従業員エンゲージメント向上の取り組みを進めています。
経営や上司は、企業理念や経営戦略、方針について、定期的な対話や発信を通じ、従業員への浸透を図り続けています。会社は働きがいや働きやすさの実現に向けて、制度や仕組み、働く環境を構築していきます。従業員一人一人は、自律的で主体的な姿勢を持ち、自己の成長や経営戦略の実現に共に取り組んでいく、このような“互いに高め合う”双方向での関係性を目指しています。
回答率 | 100% |
---|---|
働きがい | 3.59ポイント |
働きやすさ | 3.76ポイント |
従業員エンゲージメントへとつながる「従業員満足度の向上」に向けたすべての取り組みのベースとなるのは“定期的な対話”です。
社内におけるあらゆる関係性における対話・議論を進め、一体感を醸成していきます。
経営方針の浸透と従業員エンゲージメント向上の取り組みの一環として、トップマネジメント層と従業員の対話を実施しています。「中長期戦略の進捗および今後のステップ感や取り組む方向性を理解する」「自組織・自部門における課題や取り組みの方向性を認識し、自身の行動へつなげる」「自組織・自部門のメンバーへ共有し、一人一人の行動意欲の向上につなげる」ことが目的です。
2021年度より実施している本取り組みを、2022年度は主要グループ会社へと対象を拡大して実施しました。
2023年度は、引き続きグループ会社の従業員との対話を実施するとともに、(株)三越伊勢丹および(株)三越伊勢丹ホールディングスにおいては若手総合職社員および有志参加者による対話を実施します。
上司と部下が定期的に1対1で対話(1on1ミーティング)を行うことにより、「個性・感情の理解」や「自律的に考え行動できる人財の育成」につなげることを目的としています。この対話を通じて、一人一人の心理的安全性を向上させることで“働きがい”や“働きやすさ”にもつなげていきます。
2019年度から、1on1ミーティング実施の目的や意義を正しく理解し、メンバーの話を聞くスキルを身につけるセミナーを開催してきました。
2023年度は、ステージA(部長職)約240名、ステージB(課長相当級)約2,300名に教育を実施しました。
会社は「三越伊勢丹グループ労働組合」を唯一の正当な交渉団体として承認し、グループ各社の直接雇用従業員は、原則として組合員でなければならないと定めています。グループ会社26社と労働組合26支部・分会が労使関係や人事・労働条件を規定する労働協約を締結しています。
当社グループにおいては、人事賃金制度や働き方・労働時間制度などに関する労使協議を、いわゆる春闘などにおいて短期集中で交渉するのではなく、通年で継続的に行っています。
また、グループ経営トップと組合本部幹部、あるいは各社トップと組合支部幹部による懇話会も定期的に開催し、情報共有を行うことで、相互理解と信頼・協力関係のもとに、円滑な事業運営と働く環境の維持・向上を図っています。労使関係は相互に協力的で、良好です。
また2022年6月には、“ひとの力”を最大化し、私たちが目指す姿(ビジョン)を実現するために、会社とグループ労働組合が共同で宣言を発信しました。
三越伊勢丹グループでは「三越伊勢丹グループ労働組合(以下IMGU)」を設置し、三越伊勢丹グループ企業のカウンターパートナーとして、グループ各企業と労働組合各支部・分会が労使関係や人事・労働条件を規定する労働協約を締結しています。