対談・インタビュー

SUSTAINABILITY

【インタビュー】アートを学んだ経験とネットワークを活かし、若手現代作家を支援する展覧会を開催

2022.11.30

文化の継承と革新

#次世代支援・育成

(株)三越伊勢丹
第3MDグループ 美術営業部
小野 あゆ

※所属は2022年11月時点のものです。

約120年もの歴史を持つ三越日本橋本店の美術画廊は、オーセンティックなアートをご紹介し続け、多くの方から支持されてきた実績があります。私は東京藝術大学のデザイン科を卒業後、画廊で美術商として働いていたのですが、より幅広いアートに触れたく、2018年に三越伊勢丹へ入社しました。また、ワインエキスパートという資格を取得しており、いつかアート×ワインの企画をしたいと考えています。異なるカテゴリーの商品を一緒にご紹介できるという点も、三越伊勢丹に転職を決めた理由の一つです。

2020年3月にオープンした「三越コンテンポラリーギャラリー」では、時代に即した新しい価値観をつくり出す、現代アートをご紹介しています。私以外にもアートを学んだ社員が在籍しており、独自のネットワークで注目の若手現代作家によるグループ展を開催。次世代を担うアーティストの支援にも取り組んでいます。私たちが大事にしているのは、作家とお客さま双方にベストな環境づくりをすること。そのために、会期前には作家と対話をし、制作背景から展示の希望まで、リアルな声を引き出すようにしています。また、タイトルなどのキャプションを貼らないのも特徴。お客さまにはまず、情報の無いまっさらな状態で、作品を感じていただいています。オープンから2年が経ちましたが、バイヤーや私たちが築いてきたネットワークを駆使し、他ギャラリーではできないような展覧会も実現。コレクターやインフルエンサーの方に「三越日本橋本店は、伝統的な日本画から世界にも通じる前衛のアートまで、すばらしい展示に挑んでいますね」とお褒めの言葉をいただきました。また、お顔の見えるお客さまには1対1でご案内もしているのですが、お好みとマッチした作品をご紹介することができ、とても喜んでいただいています。今後ますますデジタルでの発信も強化し、これまで三越日本橋本店にご来店したことのない方々にも興味を持ってもらえるよう、高感度で上質な現代アートをご提案していきます。

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