対談・インタビュー

SUSTAINABILITY

【インタビュー】一流の楽器を手にしたアーティストの演奏で、世界中のこころを動かす

2023.11.29

文化の継承と革新

#次世代支援・育成 / #社会貢献

(株)三越伊勢丹 営業本部 外商統括部
個人外商グループ 営業計画部
鵜篭 威行

※所属は2023年11月時点のものです。

演奏家と聞き手の双方を魅了するアンティークバイオリンの音色。しかし、価格は高騰する一方で、演奏家自身による購入が難しくなっています。そこで、中世ヨーロッパの時代から欧州で続いている芸術支援の仕組みを参考に、外商のお客さまのニーズに合わせた企画を立案しました。新しい資産の保有方法と社会貢献としてご提案したところ、1年間で2人のお客さまに楽器のオーナーとなっていただき、これまでに2人のアーティストに楽器の貸与が行われています。

2023年6月、外商の限られたお客さまを招待し、トッパンホール(東京・文京区)にてバイオリンコンサートを開催しました。第1部は、NHK交響楽団で長年コンサートマスターを務めた徳永二男氏による、ストラディバリウス5挺の聴き比べ体験。第2部は、日本音楽コンクール優勝者や海外のコンクールでも優勝の実績を持つ若手アーティストによる演奏会を実施しました。

トッパンホールで開催したバイオリンコンサート

アフターパーティでは、お客さま・演奏家・楽器店・三越伊勢丹の多角的な視点から、クラシック音楽の普及についてや、演奏家を取り巻く厳しい状況を語り合うなど、文化・芸術支援といった一つの目的を持って交流することができました。

楽器貸与を受けているバイオリニストの荻原緋奈乃氏は「良い楽器との出合いは、新たな音色との出合いでもあり、音楽の表現の彩りが大きく増えるように感じます。クラシック音楽は奏者誰もが同じ楽譜を弾きます。その世界で高みを目指すためには自分らしい表現が必要だと、日々実感しています。私は日本を代表する奏者として世界に羽ばたきたい。そのきっかけをこの楽器は与えてくれていると感じています」と語られていました。

荻原緋奈乃氏

また、7月には、名古屋三越栄店内のバンケットルームでもコンサートを開催しました。愛知県出身のバイオリニストを招聘し、演奏家とお客さまの交流の場もご用意しました。今後さらに、地域店との取り組みを拡大していく予定です。

音楽はこころを動かします。お客さまに楽器のオーナーとなっていただくことで、演奏家は一流の楽器を手にすることができ、その演奏家が今以上に輝き感動を届けることができます。まさに、企業理念にあるように「こころ動かす、ひとの力で。」の実践と感じています。

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