社外取締役メッセージ

SUSTAINABILITY

社外取締役からの期待

社外取締役

安藤 知子(株)オープン・ザ・ドア 代表取締役

ビジョンに向けてのサステナビリティ経営

三越伊勢丹グループは、時代を先取りした変革を続けながら進化してまいりました。このたび発表しました中期経営計画も、2030年からさらにその先を見据え、既存の百貨店経営の概念を大きく進化させる、未来へのビジョンに向けての道筋の一歩と言えるでしょう。

この変革の中で私たちが向き合うサステナビリティの課題は、環境やサプライチェーン・マネジメントなど多岐にわたります。中でも、当社だからこそ取り組むべきことは「人」「地域」「文化」という軸で、未来を見据えた新しい価値や仕組みをつくり出していくことであると思います。

複雑化するサステナビリティの課題に向き合いながら、経済的価値と社会的価値をあわせて豊かな未来を創造していくのは簡単なことではありませんが、ビジョンに向かって、当社ならではの力を最大限に活かし、リーディングカンパニーとして社会にインパクトを与えていくことを期待しています。また、そのために私も社外役員としての責務を果たしてまいりたいと考えています。

ひとの力の最大化

未来を見据えての進化に最も重要なのは人財です。当社グループは企業理念の中に「こころ動かす、ひとの力で。」をミッションとして掲げており、重点取り組み(マテリアリティ)の一つに「ひとの力の最大化」をうたい、人財育成や組織開発のためのアクションの充実に努めています。

ひとの力の最大化のためには、制度などの整備も大切ですが、その土台としてDE&I(多様性、公正性、包摂性)文化の醸成が不可欠であると私は考えています。DE&Iというと女性活躍という最初の一歩すら停滞気味であるのが日本の現状ですが、本来のDE&Iはイノベーション、ステークホルダーのエンゲージメント、ガバナンス/リスクマネジメントといった経営の土台を成すものであり、経済のみならず、社会全体にも活力を与えるサステナビリティの中核を成す要素と考えられます。

未来を見据えるということは、現状からの延長線を引くのではなく、描いたビジョンと現状とのギャップを直視し、そのギャップを埋めるアクションにコミットするということだと思います。当社グループが自ら描いたビジョンに向かって邁進し、DE&I文化の醸成、ひとの力の最大化、そして地域と文化への活力という点においても、社会にインパクトを与え続けることを心より期待しています。

社外取締役

安藤 知子

2024年12月2日