2022.06.27

スタートアップと手を取り合い、事業シナジーを創出していくために。

ユニコーンファーム代表取締役社長 田所 雅之様、三越伊勢丹イノベーションズ 代表取締役社長 額田 純嗣様の写真

株式会社ユニコーンファーム 代表取締役社長 田所 雅之様

株式会社 三越伊勢丹イノベーションズ 代表取締役社長 額田 純嗣

三越伊勢丹グループのビジョン実現に向け 「まち化」構想のイノベーションの種をまく

 

ミッションは三越伊勢丹グループ全体の価値創造と変革

「お客さまの暮らしを豊かにする“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」実現に向けて、スタートアップ企業の力を活用して、新規事業創造とともにシナジーをもたらしたいと思っています。

 

2016年、三越伊勢丹イノベーションズは小売業初のCVCとして設立されましたが、それ以前からも様々な部署で新規事業にアプローチし、また社外メンバーと連携したプロジェクトも進めてきました。その価値創造と変革の姿勢は一貫しており、私たちが引き継いでいます。これまでにCVCとして、グループ事業と関連のあるリテールテクノロジーや次世代型ビジネスの成長領域に投資を行ってきました。

三越伊勢丹イノベーションズ 代表取締役社長 額田 純嗣の写真

「まち化」に向けて外部の力を活用

三越伊勢丹グループは、中長期ビジョンにおいて、新宿、日本橋という伊勢丹、三越がランドマークになっているエリアにおいて百貨店を中心としたネットワークを磨き上げ、「まち化」していく構想を持っています。当社は「まち化」構想のイノベーションの種まき、育成を行っています。

 

具体的には、関連会社を巻き込みながら、当社グループに足りない部分は外部の力をお借りするために投資を行い、新しい価値を共創していきたい考えです。たとえばミレニアル・Z世代という百貨店と距離がある層が、行ってみたい、利用したいと思えるようなコンテンツを補完することで新規顧客を獲得し、ひいてはLTVも向上させていきます。

 

また同時にグループ全体に対して、レベニューシェア拡大やコスト削減といった戦略的リターンを獲得することを目的としたソーシングを行っているのも特徴です。

ユニコーンファーム社は、産業を担うユニコーンを1,000社創造していくプラットフォーム

「新規事業イノベーター/起業家養成ワークショップ」とは

ユニコーンファーム社は、イノベーションに革命を起こすというミッションのもと、スタートアップへの経営、事業支援を展開している企業です。

 

2017年に設立され、将来的に産業を担うユニコーンを1,000社創造するためのプラットフォームとして、その理論、戦略や実践の手法を提供されています。代表取締役社長である田所さまは、シリコンバレーで起業したリアルアントレプレナーであり、コンサルティング、マネジメントの経験も豊富です。

ユニコーンファーム 代表取締役社長 田所 雅之様のワークショップの写真

業種を問わず国内外の多くの企業へスタートアップ向けサービスを行っており、スタートアップのメンターとしてその理論、指導力、実行力、そして実積から大きな注目、信頼を寄せられています。また、田所さまの代表的な著書である「起業の科学」は、起業のバイブルと言われ、累計20万部以上売り上げています。

 

今回ユニコーンファーム社に開催いただいたワークショップは「新規事業を創出する新規事業イノベーター、起業家になるための必要な型、スキルを身につける」ためのプログラムです。新規事業を創造するために必要な型、知識、フレームワークを当社や三越伊勢丹グループの社員に向けて開催いただきました。

ユニコーンファーム 代表取締役社長 田所 雅之様のワークショップの写真

 事業会社、CVCを運営する側から、スタートアップとどんな事業を共創していくべきか、今後もユニコーンファーム社からスタートアップ支援の型を学ばせていただこうと考えています。

スタートアップを巻き込む共創プランを提案できる企業になる

三越伊勢丹イノベーションズの課題とワークショップへの期待

今後、「まち化」を実現していくために、当社は企業としても一人ひとりの個人としてもパフォーマンスを向上させていく必要があります。たとえば現状では投資実行の有無判断に偏重し、本来の狙いであるスタートアップ企業を巻き込んだ事業開発・共創プランの構想力がまだまだ狭いように感じます。

 

今回のワークショップ受講は、そこから脱皮する一つのきっかけづくりでもあります。三越伊勢丹は「感性と科学」を大切にしていますが、田所さまはまさに事業共創プラン策定における「感性と科学」の取り入れを行っており、大変共感しています。

三越伊勢丹イノベーションズ 代表取締役社長 額田 純嗣の写真

今回、メンバーと新規事業をつくる「守破離」の「守」を共用したいと考えました。感性だけでなく科学を取り入れることでリスクを減らすことができ、起業家側に必要な思考形式を学び顧客思想を身につけることで、幅と深さをもった共創プランを提案できるようになると思います。もちろん一回だけの機会で身につくものではないでしょうから、何らかのかたちで継続していこうと思っています。

三越伊勢丹を中心に集まった最先端のヒト、モノ、情報、技術が 社会にインパクトを与えていく

スタートアップに伴走するために

スタートアップの皆さまからは、三越伊勢丹のブランド力、顧客資産、全国の販売ネットワーク、マーケティング力などを共有することのメリットは十二分にご理解いただいていると感じています。私はそうしたことはもちろんですが「志」を大切にしています。

 

2030年のグループビジョンである「まち化」に向けて、一緒に新しい新宿、日本橋の街をつくりませんか、もっと言うなら歴史を刻みませんか、というお話をさせてもらっています。ベンチャーキャピタルのような投資目的ではなく、お互いの要望、期待を話し合い「ともに手をとり合って最高の想いをしよう」と志を共有することが何よりも大切だと考えています。

株式会社 三越伊勢丹イノベーションズ 代表取締役社長 額田 純嗣の写真

三越伊勢丹グループのCVCとして課せられた使命

私たちはまず「まち化」モデルに革新的な価値をもたらすスタートアップのエコシステムを形成していきたいと思っています。

 

たとえば、新宿に三越伊勢丹グループを中心とした先進的なスタートアップを集結させて、イノベーションを持続的に創発していく。そこで活動する最先端のヒト、モノ、情報、技術が社会にインパクトを与えていく。そういう未来をスタートアップの皆さまとつくりあげていくことが私たちの使命です。

 

新宿で「まち化」モデルができれば、スタートアップの皆さまにもおそらくNYやロンドンなど世界の大都市に進出できる可能性が広がることでしょう。私たちの百貨店が、百の挑戦者を集めて紹介する存在になることで、人々があふれる魅力的な「まち化」が完成すると考えています。そして、そのエコシステムのハブ機能として三越伊勢丹イノベーションズはさらに進化を続けていきたいと思っています。