CSR・社会貢献

社外からの評価(第三者意見) CSRレポート2014

秋山をね

株式会社インテグレックス 代表取締役社長

秋山をね

1.評価したい点

 CSR報告書2014および同ウェブサイトでは、「特集1」として、食材等の表記問題を踏まえた再発防止のための「安全・安心への取り組み」を大きく取り上げて報告しています。問題発生後、体制の見直しを図り、経営陣直下に新たに「リスクマネジメント室」を設置して専任役員を配置し、全社横断での統制機能の強化に努めると共に、商品グループごとにコンプライアンス担当を設置するといったグループとしての取り組みと各店舗それぞれでの取り組みを実施・推進しており、起こったことを反省し、「安心・安全」へのお客さまの信頼を裏切るまいとする真摯な取り組み姿勢は評価できます。

 「特集2」で報告されている「日本のもの・こと・ひとづくり」は、昨年もふれたように、人とモノ、人と人をつなぎ、モノに新たな価値を吹き込むという、まさに同社の強みを活かした取り組みといえます。「NIPPONISTA」に加え、「JAPAN BLUE」、「日本の染と織×IKESHOKU展」等、活動がパワーアップしており、今後が更に期待されます。

 他の取り組みでは、グループとしての社会貢献活動基本原則の策定が注目されます。お客さまの声を聞きながら、従来さまざま行っていた活動を整理して、企業理念に則り同社らしさを発揮できる3つの「重点領域」と「活動において大切にすること」を定めました。活動の軸ができることで、各会社・各店舗での活動が、グループとしての一体感を持つようになるものと考えられます。

 また、従前より力を入れている「雇用・人材」については、「従業員のあるべき状態」「求められる人材」と、そのための「体制づくり」を明確にして体系的に取り組んでいます。制度をつくるだけでなく、機能と効果の向上に努めていることが評価できます。

2.期待したい点

 食材等の表記問題や消費税引き上げ後の消費の低迷といった「ピンチ」に対して、「業界全体の問題だから」といった安易な考えは捨て、企業の持続性に対する大きな危機と捉えて、自らを劇的に変異(進化)させていく「チャンス」とすることが必要とされます。そのためには、グループとしての大きな目標であるグループ企業理念を徹底し、一体感を高め、働く人一人ひとりの理念への共感に裏打ちされた主体的かつ具体的な改革・改善活動(イノベーション)を誘発していくことが重要であるといえます。

 三越伊勢丹グループとグループで働く人達が一体となり、それぞれの力を活かしながら、自らを進化させ、「変わる、その先へ。」進んで行かれることを期待します。

プロフィール


秋山をね

株式会社インテグレックス代表取締役社長


慶應義塾大学経済学部卒業。青山学院大学大学院修了、ファイナンス修士。
大学卒業後、米系証券会社にて外国債券のトレーダーを務める。2001年に、社会責任投資(SRI)および企業社会責任(CSR)の推進を行なう(株)インテグレックスを設立、代表取締役に就任。現在、社会的責任投資フォーラム(JSIF)共同代表理事なども務める。

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